2025年6月22日

【第5回|交通事故ブログシリーズ】リハビリでどう変わる?〜事故後に必要なアプローチとその根拠〜


交通事故後、首や腰に痛みが続くと、「このまま治らないのでは」と不安に感じることがあるかもしれません。しかし、適切なリハビリを行うことで、症状は改善し、元の状態に戻ることが可能です。

今回は、リハビリのアプローチ方法リハビリがもたらす効果について、最新のエビデンスを交えながら解説します。リハビリを受けることで、どのように体が変化し、回復するのかを知ることで、患者さんの不安を軽減できればと思います。


■ リハビリの目的とアプローチ

リハビリの目的は、痛みを軽減し、機能回復を促進することです。交通事故後に首や腰に痛みが続く理由は、筋肉や靭帯、関節の損傷が多いため、これらを無理なく回復させる必要があります。

リハビリには、主に以下のようなアプローチがあります。

🔵 物理療法

物理療法は、痛みの軽減筋肉の緊張をほぐすために効果的です。特に超音波療法は、組織の深部までアプローチできるため、痛みの原因となる筋肉や関節の炎症を軽減します。

🟢 徒手療法(マニュアルセラピー)

徒手療法は、関節や筋肉の動きの改善に役立ちます。首や腰の関節の可動域を回復させ、筋肉の緊張を和らげることで、痛みを減少させ、動きやすさを取り戻します

🟡 運動療法

事故後は、体幹を支える筋肉が弱くなることが多いため、筋力トレーニングが非常に重要です。また、姿勢の改善と、日常生活に必要な動作をスムーズに行えるようにするために運動療法が必要です。


■ リハビリの効果

リハビリを行うことで、痛みの軽減、機能回復、再発防止が期待できます。

1. 痛みの軽減

リハビリの第一の目的は、痛みを軽減することです。超音波療法や電気刺激療法は、痛みの原因となる炎症を抑える効果があり、手技も痛みの原因となる筋肉の緊張を解消します。

2. 可動域の回復

事故による筋肉や関節の損傷で可動域が狭くなることがあります。ストレッチや関節モビリゼーションを取り入れることで、関節の可動域が広がり、痛みなく動かせるようになります

3. 筋力の強化

事故後、痛みをかばっていると筋力が低下し、姿勢や動作に支障をきたします。体幹トレーニング筋力トレーニングを行うことで、筋肉を強化し、再発防止や身体のバランスを取り戻すことができます。

4. 生活の質の向上

リハビリを続けることで、日常生活の動作や趣味・仕事に復帰しやすくなります。痛みが軽減し、動きやすくなることで、精神的にも楽になり、生活の質が向上します。


■ リハビリにおける重要なポイント

リハビリを成功させるためには、いくつかの重要なポイントがあります。

1. 無理せず、少しずつ進める

リハビリは急がず、無理なく進めることが大切です。急に負荷をかけると痛みが再発したり、回復が遅れることがあります。初めは軽い運動から始め、徐々に負荷を増やしていきます。

2. 継続的な治療と自宅ケア

リハビリは、一度で終わるものではありません。定期的な通院と自宅でできるケアを継続することが回復の鍵です。自宅でできる簡単なストレッチや運動を取り入れ、日常生活に役立てましょう。

3. 患者の心のケア

リハビリを進める中で、患者さんの不安やストレスを取り除くことも重要です。リラックスする時間を持つことや、患者さんとのコミュニケーションを大切にすることが、回復に良い影響を与えます。


■ 改善事例

当院でも多くの交通事故後の患者さんがリハビリを通じて回復しています。たとえば、30代男性の例では、事故後に首と腰に強い痛みがあり、日常生活に支障が出ていました。しかし、物理療法と運動療法を組み合わせたリハビリを行うことで、仕事に支障なく復帰できるまでに回復しました。

また、50代女性の例では、交通事故後に首の痛みがひどい方は、早期の頻回の治療を続けることで、1ヶ月後には痛みが軽減し、日常生活を取り戻すことができました。その後、筋力トレーニングとストレッチを続けることで、より良い状態に早期に改善しました。

これらの事例からも、リハビリを続けることで、回復が早まり、生活の質が向上することがわかります。


✅ まとめ

最新記事

最新記事一覧へ